そう夫にメールをした。
今日は一人で軽井沢に出掛けてきた。
夫は、どこかにバイクで走りに行ったようだ。
ナンだか、
「おばあさんは、軽井沢へ目の保養をしに、
おじいさんは、どこかの峠を攻めにバイクで出掛けました」
そんなお話みたいだ。
11時半頃に着く電車に乗って行った。
一回りしてからカフェでランチにした。
一回り、と言っても、私が見る店は決まっていて、
その店舗と新しく入っていたイタリアのバッグの店を見ただけだ。
カフェで休んでいたのは、恐らく30分程だったろう。
カフェを出て、インフォメーションセンターがあったので入って、
帰りの電車の時間を調べてみた。
少し前に一本あったらしく、次の電車までは40分以上時間があった。
午後の早い時間は、電車は一時間に一本なのだ。
次の14時半過ぎの電車で帰る事にした。
ナンだか、早く帰りたかった。
私は、つまらない気分になっていた。
先日来た友人が、私のウチに来る前に、軽井沢に行っていた。
軽井沢、余り面白くなかったよ、と友人は言っていた。
私とは回る店がかなり違う。
私がいつも回る店の事を久しぶりに思い出した。
そうしたら、軽井沢に行きたくなった。
先だって東京に行った時に、吉祥寺に行くタイミングが無かった。
吉祥寺をうろうろしたかったなぁ。
新宿でオカダヤに行き、材料は色々買い込んできていた。
だが、街や色々な洋服や雑貨を見ながらうろうろする時間が取れなかった。
そうだ、うろうろが足りない。
軽井沢に行ってうろうろしてこよう。
この、うろうろしよう、というのが、良くなかったのかもしれない。
ナンか買うぞ、という購入モードではなかった、という事だ。
うろうろモード、だったらしい。
結構良いモノもあったし、中々お買い得だと思ったモノもあった。
だが、今一歩、購入に踏み切る何かが足りなかった。
どうしても欲しい、という気持ちに欠けたし、
こういう理由でコレを買うのだ、という理由を拵える事も無かった。
買ったのは、手拭一枚だけだった。
代官山のギャラリーに行く時に、手前にある手拭屋さんに必ず寄る。
最近は新宿でも買えるけれど、やはり代官山のお店の方が品揃えが違う。
軽井沢で代官山の手拭が買える。
まぁ、どこで買っても素敵な手拭だからイイや。
だが、手拭一枚しか買っていないのに、
つまらない気分になって早く帰りたくなるとは、思ってもみなかった。

軽井沢に、素敵なカフェが無い、というワケでは決して無い。
ただ、徒歩では到達が不可能に近い、という事実がある。
アウトレットにはスターバックスもあるけれど、
では、スタバに行って、いつまでうだうだしているのか、と思えば、
もう、次の電車で帰ろう、という結論に達した。
そう思ったら、すぐにでも帰りたくなった。
だが、まだ40分以上時間がある。
仕方ないから、また店を回ったり、フランスの鍋の店に入ってみたりした。
しかし、余り心は弾まなかった。
これが「ストウブ」の店だったら、色々迷っちゃうんだろうなぁ。
私は最近ストウブの鍋に興味があるのだ。
ナンとか時間を、文字通り「潰して」次の電車に乗った。
30分程、黄金色の田んぼや雄大な浅間山を見ながら考えていた。
私が、欲しいモノ、とは、どんなモノなんだろう。
こうして、消費と無駄と虚飾に触れると、
自分がどうしても欲しいモノって、どういうモノだろうか、と、
考える機会になると感じた。
先シーズンは、美しい色合いのシルクカシミアのツインニットと、
ケーブル編みのカシミアのニット帽子をブルックスブラザーズで買った。
あとは、シルクカシミアの部屋着のスパッツを買って、
カシミアの編地が内側に張ってある皮手袋をバーニーズで買った。
先シーズンは、とても良いお買い物をした、と思う。
今日だって、結構良いモノはあった。
けれど、今日色々見た後で思ったのは、
私が今求めているのは、「材料」なのだ、という事だった。
このあいだの新宿オカダヤで、帆布と目打ちを買えばよかった。
少し考え事をしている間に、降りる駅に着いた。
夫にメールをしよう、と思った。
駅から家までは徒歩25分だ。
途中から夫にメールを出した。
「もうすぐひつじカフェでお茶するんだ」
ウチに帰れば、美味しいコーヒーがあるのだ。
先日友人が来てくれた時に作ったバナナケーキの残りもまだある。
それでお茶にするのだ。
私は自分の「ひつじカフェ」で飲むお茶が一番好きなのだ。
お店に伺って飲ませて頂いたコーヒーが美味しかったので、
少し前に、その店からコーヒーを送ってもらってあった。
ごりごりと手回しのミルで豆を挽いてから、
きちんと温度を測ったお湯で、ネルドリップする。
やはりこのコーヒーは美味しい。
先週、友人に美味しいコーヒーを飲みに来ないかと声をかけた。
軽井沢に行く予定があるから、その帰りに寄る、と言ってくれた。
ひつじカフェ開店だ。
私が行きたいカフェは、私が作るひつじカフェだ。
庭で摘んできた黄色や白の花が飾ってある。
濃い目のコーヒーで、今日はカフェラテにしてみた。

マリーゴールドは、ちょっと変わった香りがするから、
余り飾る方は居ないかもしれないけれど、私は結構気に入っている。
少しだけなら、そう問題も無いだろうと思っている。
来シーズンはカフェに飾る為の花も畑に植えたいものだ。
色々なモノを見たり触れたりして、
私は私の世界を更に考える機会にさせて頂く。
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